ナイアガラ Niagara

[流れる川をカヌーで行ったりきたりして、滝から落ちないようにしながら川の途中にある宝石を取りに行くゲーム。移動は全員で移動力タイルを伏せて出して、せーので公開。移動力タイルは自分のカヌーの移動力を決定するのは当然ながら、川の流れの速さを決定する要因でもあり、具体的には出た移動力タイルの中で一番小さい移動力タイル+川の流れのベース値に等しい分だけ川が流れる。まともな移動力タイルを使い切って「パス(川の流れのベース値を変更する)」を出したときに他のプレイヤーが全員高い移動力のタイルを出してたりすると最悪で、確実に川に飲み込まれてさようなら。]

発売されるゲームの難易度の平均がじりじりと上がり続ける傾向と言うのがずーっとあって、そりゃ確かにXXXX(適当なゲーム名を各位挿入されたし)は面白いゲームだけどその道の先にあるのは行き止まりだけだよ、という微妙な苦い感じが付きまとっていたので、こういう単純で能天気で確かに楽しい馬鹿な佳作が存在してくれるとどうしても持ち上げたくなるのも人情です。川の流れを表現したギミックに単に騙されているだけなのではないか、という疑問はちょっと感じつつ、まあいいじゃないか楽しいのだから、と全てをうやむやにしてOKにしてしまいましょう。

とは言いつつ一点問題を挙げるとするならば、まさにそのギミックの部分になります。川は滝の手前で二手に分かれ、川が一マス流れる度に、その分かれた先で右か左のどっちかの支流にいるカヌーが滝に落ちていくのですが、ギミックが妙にきっちりとできているので、最初に1マス流すと左の支流が、次に流すと右の支流が、さらに流すと左の支流、というように、流れていく支流がほぼ必ず交互になるのです。ルールは「交互にならないこともある」くらいの前提で書かれているようなのですが、今回のゲームでは交互の原則を外れることは一回もありませんでした。これが何を意味するのかと言うと、下流に突っ込んでいったカヌーが戻ってこれるか否かということを、ほぼ正確に計算できてしまうのです。このゲームは「計算が狂って滝に落ちる」ことが最大の眼目ですから、ここのバランス取りは非常に微妙なところでして、単純ランダムでは決して成り立たず(確率50%で落ちるのではリスキーになりすぎる)、といって乱数が効かないのではスリルがありません。交互原則がゲーム中2~3回程度崩れるのが理想なのですが、なかなかそう上手くはいかないようです。ドライなことを言ってしまえば、サイコロを振って交互原則が守られるかどうか決めればいいのですが、しかしこのゲームにおいてすべてを煙に巻くギミックの魔法というのはとても大事なものなのでそういうわけにもいかず。ちょっとした工作でなんとかなると良いのですけど。

Niagara
by Thomas Liesching
Zoch, 2004
★★★☆
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by Taiju_SAWADA | 2005-06-27 00:26 | 感想・紹介
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