欧州ゲーム屋紀行 パリ編(前編)

更新が途絶えた後に行われるのが定番となりつつあるような気がするこの企画。今回はパリ編でございます。ほんとはマラケシュ編かフェズ編を開催して「メディナのこの店でメトロポリスもエイジオブルネサンスも売ってるよ! でもアラブ商法で10000ディルハム(13まんえんくらい)からスタートだから頑張れ! というか道順が死ぬほどややこしくてまず店にたどりつけないよ!」とかやりたかったんですが流石にボードゲーム屋は探せませんでした。

全体的な特徴としては、店が綺麗。わりと本格的。あと囲碁人気。ミニチュアはWarhammer勢力がそれほど強くない。店は概ねカルチェラタン近辺に固まって存在しているので回るのも楽。値段は定価ベースで大箱30ユーロなんで日本より若干安目、さらに大概の店がセール品扱い有り、但しアメリカ物だと値段が跳ね上がる場合有り。仏語訳のゲームは結構いっぱいあります。そんなところです。



Variantes
http://www.variantes.com/
29 Rue Saint-Andre des Arts
地下鉄4号線St-Michel駅歩1分

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サイトを見てる感じだといかにもトラディショナル+スーベニアな件のアレですか、と意味も無くカタカナを並べて肩を小粋にすくめたくなるような店構えですけど、実際主に扱ってるのはチェスとか囲碁とかの伝統物なんですけど、あと店の場所がノートルダムとかマリアージュフレールとかの近くでいかにも観光然としてたりもしますけど、しかしこの店は決して駄目な店ではありません。というのは、ドイツ物だったり新アバロンヒル物だったりも充分な区画を取って並べていますし、何よりも伝統物に対する態度がきちんとしてます。特に書籍に棚を割いているところがそれっぽい。フランス語で書かれた囲碁とかコントラクトブリッジとかその他伝統物ゲームに関する書籍がほしーい、という状況ならば他に選択肢なし、というところで、問題はそういう需要を日本語で喚起しても仕方ないんじゃないかという点ですが。

店のレイアウトはゆったり取ってありますが、そのぶん客がわさわさと入ってきますので、見るほうとしてはあまりゆったりできないかもしれません。観光客だか学生だかわかりませんがそのへんの普通に歩いてなんとなく店に入ってきたかもしれない人がカルカソンヌの木箱を手にとってじっと見ていました。何がいいたいかというと客層はそんなんだということです。

※マリアージュフレール:高名な茶葉屋。高いけど犯罪というほどの高さじゃないので土産物にはいいんじゃないでしょうか。でも併設の喫茶は人がダマになって並んでるのでやめといたほうが無難。日本にも支店有り。



Jeux Desartes (Ecoles)
http://www.jeux-descartes.fr/ecoles/
52 Rue des Ecoles
地下鉄10番線Cluny-La Sorbonne歩1分

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Eurogames出版部門は売っぱらっちゃったけど店舗部門はまだやってます、ということで日本でも今のところまだ忘れられていないと思いますデカルトです。パリに3店舗、その他の都市にも何店舗か持っているチェーン店。今回はその主力と思われるEcoles通りのお店を紹介します。

さてこちらも先ほどのVariantesから程近く、というか冒頭で書いたとおりどの店も近いんですけど、二つの大通りが交わる交差点に位置していて大変なご盛況。1階と地下の2フロア構成で。1階は地の利も手伝って観光客含むいろんな人々で大賑わい。ご他聞に漏れず伝統物とかパズルとか比較的無難な商材をメインに扱ってますが、フェイドゥッティのバビロンとかちょっと鋭いものも置いていて、こういう土産屋という線も商売として悪くないかもねー、とか思いつつ地下に降りると両手にいっぱいのゲームとゲームとゲーム。種類で言うと何でもあります。RPG, 古めのウォーゲーム(全部セール品になってたのがちょっと切ない)、あと棚一面のドイツ物、ミニチュア(ここはGames Workshop押し)、CCG。

でも客層は案外1階と大差なかったりして。同様の構成を取っているロンドン大英博物館前のPlayin' Gamesでは1階と地下で客層も混み具合もはっきり違ったんですけど、ここでは売っているものが随分違う(と言っても1階の物だってゲームな人でも納得できる水準ですが)のに客のノリは全く変わりません。なんかガイドの人みたいな店員がいて、おばちゃんの前でステンドグラスの講釈でも垂れるようにしてドイツゲーの説明をしています。

なんか独特に普通というのも面白く、なにも考えずに一店だけ購買用で選ぶならここかなあ、と思いました。



Star Player (1号店)
http://www.starplayer.fr/
3 Rue Dante
地下鉄10番線Cluny-La Sorbonne歩1分
(ほか、St-MichelとかMaubert Mutualiteとかも近いです)

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そしてそのデカルトに全ての一般客を奪われたというよりは単純に元々相手にしてないだけでしょうけども、歩いて二分もないくらいの距離にありながら客層も喧騒もがらりと変わるこちらの Star Player 1号店。1号店はCCG, ミニチュア、ボードゲームの三点を専門に扱う店で、残りのRPGとかその他ですが、そっちはここから数分のところにある2号店の担当らしいです(そっちは行ってない)。ちなみにこの店は本来は通販メインなので実は客が一人もいなくても別にいいんじゃないかとか。

基本的にCCGの店なので卓があります。1卓だけですけどね。今回見た中で、後述するちょっと特殊な位置づけのOYAを外すと、卓があるのはここだけでした。店はけっこう広くて、今までみたどの国のCCG屋よりも整然としています。冒頭でも触れましたが、パリの店は何処行っても綺麗にしていて、いや客商売の基本だろうと言えばそれまでなんですけど、今までが今までだっただけに。いや別に今までだって不潔というわけじゃ勿論ありませんでしたが、でも単に清潔なのと清潔感を確保してるのとは意味合いが異なりますよ、とかそういう。

ドイツ物は当然いっぱいあります。ここでいっぱいというのは単にメジャーメーカー物を一揃い持っているということではなくて、それなりに名前は通っているけど部数は全然出てない小メーカーとか同人メーカーのもの(フランス国産は持ってて当然なので除く)もある程度おさえてます、という意味です。今までのところで言うとVariantesはそういうのは扱ってなくて、デカルトはいくらかありますかね、といういくらい。あとアメリカの大箱もそこそこあって、たとえばトワイライトインペリウムとかが飾ってありました。

その他のところでいうと、ミニチュアの一押しがウォーハンマーでもコンフロンテーションでもなくて何故だかマーベルヒーロークリックス。これを押しているのは珍しい。あと非常に個人的なことなんですけど感動したのが全く理由は不明ながらドラゴンダイスが平積みでプッシュされてますきゃーなつかしー。まだ売ってるとこあったんですね。結局拡張っていくつまで出たんでしょうか。そしてビル・スラヴィチェクに対して改めて湧き上がる敵意。そんないらないとこまで思い出さなくても。えっと、あとやっぱり碁盤があります。人気あるのね。



なんか3店だけで思ったより長くなったのと、写真を載せるためのUSBケーブルがどっかいっちゃって探さないといけないのでいったんここで切ります。全6店紹介予定なので残り3店。
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by Taiju_SAWADA | 2006-01-25 22:39 | 雑題
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