セルティカ Celtica

[盤にはすごろくが書いてあり、全員共通で動かせる駒をいくつか置いてゲームスタート。それぞれの駒に対応する色のカードを手札として持ち、手番にはこれを一色何枚でも出して、出した枚数だけ駒を進める。盤のほうにはそれぞれのマスに「-1」とか「+3」とか「カード一枚補充(これ以外の補充は、全員が使い切るまで無し)」とか書いてあって、止まったマスの指示に従う。どれかの駒がゴールに着いたらゲームセット、得点の大きい人が勝ち。]

マイナス点のマスが続く一個手前で駒を止めて、全員で別の駒のカードを出し続ける我慢比べ、1歩目ならさほど大きいマイナスにはならないから踏み込むか、それとも他の連中が耐え切れずに出すまでなんとか堪えて成功したら悠々と渡りきるか、主にそういう顔色伺いをやるゲームです。表明できる宣言の幅がたいしたことないので、ブラフというほどのものではありません。あと伺ったからといって特にどうなるわけでもなく結局運で決まるケースも往々にしてあり、どうにもならないときはどうにもならないという感じです。あと、駒が複数あるというのも実はちょっと微妙で、これのせいで戦局が微妙にばらけて散漫な印象を与えているかもしれません。

とはいえ美点もあって、ゲームのルールが全て一点を向いており、余計なものをなにも入れていないこと。放っておくとすぐゲームをややこしいものにしたがるKramer and Kieslingのボードゲームとしては奇跡的です(って、Holzwurmなんてゲームもありましたけど)。ゲーマーズゲームを出すブランドならばAleaがあるんですから、Ravensburgerブランドではこういう誰でもルールを聞けば勘所を掴んで遊べるようなものを出していったほうがいいと思います。少なくともこのゲームは、ゲームを好んで遊びたがる人種を不快にさせるような「勘所の無い」ゲームではありません。(このへん誰に対して何を主張しているのかと訝るかたもいらっしゃると思いますが、早い話BoardGameGeekにおけるあまりにもあんまりな低評価にちょっと憤っているのです。軽すぎるゲームが嫌いなのはわかるけど味噌と糞との区別くらいはつけてやれよと)

ただしその観点で見たとき、対象年齢を十歳以上にしてしまったのはミステイクと言えるでしょう。本来これは八歳以上向け市場をターゲットとすべきゲームなんですが、あんまり上手く機能していない得点周りのルールと機能はしてるけど対象年齢を上げる要素でもある経験カードのルール(※)のせいで十歳向けと書かざるを得なくなって、そのせいでだいぶ損をしています。経験カードのルールは確かに悪くないんですが、削ることがクリティカルになっちゃうというほどのものではないので、とりあえずもう少し整理して解り易いものに変えてもよかったのでは。まあ作者というよりはRavensburger側に対する文句ということなりますか。

※経験カード:マイナス点のマスに止まると補償の意味も込めて1枚もらえるカード。普通のカードがかならずいつかは使わないといけないのに対して、このカードだけは使っても使わなくても構わない。その他ゲーム終了時にいくつか(余計な)特殊効果あり。

Celtica
by Wolfgang Kramer and Michael Kiesling
(Ravensburger,2006)
★★☆
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by Taiju_SAWADA | 2006-03-22 00:43 | 感想・紹介
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