2005年 09月 26日 ( 1 )

ヒクタス

[エイトとかUNOとかのストップ系ゲームにNeuやO'NO99とかの要素(カウント物とでも言うのでしょうか)を混ぜ込んで駆け引きの要素を強めたもの。具体的に言うと、カードを出したときに場の数字をカウントアップ、手札を出したときに任意で山から1枚補充可(←ストップ系なのに任意で補充可というのが重要)、手札を使い切った時に場の数字が一定値(50とか60とか)に達していないと上がりとは見なされずにペナルティを受ける。相手の妨害はそこそこできるのだけれど、妨害やってると自分の手札が整わずに一向に上がりに近づかないので、相手が本当に上がれそうか放っておいても問題ないか見極めるのがポイント。]

沢田「凄くちゃんとしてると思う。良い悪いで言えば良いゲームだと思います。
吉田「思った以上にずっと。
山根「一般層への浸透とゆうことを意識するんであれば最適なんじゃないかと。
吉田「やー、でもねー。一般層って話だと、システム的に荒れてても興奮があるほうが受けるでしょー。
沢田「うん。地味だものこれ。引きが弱いでしょう
吉田「そもそも遊ぼうってとこまで行かない。「じゃあヒクタスで」ってことにならない。
沢田「ある程度市場が確立しているところにこういうゲームを一個出すというならとてもいいと思うんだけど。定期的にこういうゲームを出していければ、良いメーカーだねって評価も得られるし。でも今、市場ないから。
吉田「最初の一個でこれを出してどうすると。
山根「いやその姿勢はある意味で大変すばらしいので拍手したいところではあるんだが。
沢田「ゲームとしては立派なもんなんだけどね。ルールは全体に渡って気を使って書いてるし、この題材でこれ以上のものにはそうできないだろうってとこまで作ってる
吉田「新しいとか新しくないとかいう観点だとどう?
沢田「実際に過去にこういう方向で駄目なところが全部潰されたゲームが存在しているかと言われるとわかんないけど、とりあえずぱっと見の新味はないかな。でも遊んでみればルールの一個一個にはしっかりとした意味があるし。
山根「そもそも真っ向から新しいものを出そうというところから作られたゲームではないから。古いゲームの駄目なところを全部とっぱらってちゃんとやりましょう、って発想。
吉田「ちゃんとしていると言うことで言えば本当にびっくりするくらいちゃんとしている。遊ぶ前から蔑ろにして御免よってくらいに。SkipとかReverseとかそういうカードがUNOより面白い効果を上げているのは間違いない。数字札も良く見れば配分に意味がある。
山根「というより、このゲームにSkipとかReverseとか持ち込んでるのは、デザイナーがUNOに対して腹に一物持ってるとしか思えない
沢田「確かにそういう目で見るとUNOに一物もってるように見えてきた
山根「UNOに廿年ばかりの屈辱を感じて「お前らなんでこんなもんで盛り上がってんだ。ゲームしろよゲームを」と主張している
沢田「一物ある、という点で言えば、101とかO'NO99とかNeuとかそのへんのゲームにも言いたいことが相当ありそう。
吉田「そんなんでいいんかと。このくらいまではデザインしようよと。
沢田「どっちが売れるかっつったらこっちのが売れないんだけどね。
山根「これはゲームだから。
吉田「一般向けということを考えるとゲームであるよりもエキサイティングであることのほうを優先しないといけないわけで
山根「そこを否定したいというのも意図としてあるでしょ?
吉田「あるとすればその思想は硬派すぎるというか、単に会社を騙して自分の作りたいものを作っただけじゃねえかというか。店の人だってテストプレイなんてしてくれないし。このへんの和製ゲームを見てると、こっそりと良いものは作ってるんだけど。問題は、こっそり過ぎて誰にもバレないんだよ。店の人間がやっと一人気づくかどうかって程の隠れっぷり。それは駄目でしょう。あと、終わった後で思ったのは、結局コンポーネントはこれ以上凝っても駄目だなということ。(←もうちょっと凝って単価上げてもいいんじゃないか、とかゲーム前は言ってたのです)
沢田「うん。これより足しても意味ないし引くと単価的に売り物にならない。ドイツならAdlungみたいなパッケージがあるけど日本じゃねえ。難しいね売り方って。同人市場にすら居場所ないじゃん。同人みたいな小さい市場だとある程度複雑なゲーマー向けのものが求められるから。そこに見た目上は101にしか見えないものを出しても食いついてくれない。
吉田「ゲームみたいな商品だと売り方に無自覚ではとてもやってらんない。うーん。暖かいものを感じると同時に限界も見えるなー。なんというか、ゲームってのは良いだけじゃ売れないよね。という。でも、ま、頑張れとは言いたい。会社騙して一個出したってだけでとりあえず偉い。
沢田「ただこれを出したことでプロデューサーの人が会社の中で立場悪くなってないだろうかとちょっと心配。


HICTAS
片野 秀 / Daydream
(河田/グラパックジャパン, 2005)
沢田★★★☆/吉田★★★/山根★★★
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by Taiju_SAWADA | 2005-09-26 01:24 | 感想・紹介