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すべて言い訳と甘え。

レビューがおっつきません。なぜかというと書くのが遅いのと、USキーボードのキー配置にまごついてるのと、エディタの操作がよくわかんなくてとまどってるのと、ことえりの変換にいらついてるのと、まあ原因はいろいろあるんですがとりあえず7月になったら。も絶対ATOK買う。あと好みに合ったエディタも探す。もしかすると導入が途中で止まってるParallels Desktopをもういちどなんとか頑張ったほうが早いかも。

ということでレビューが書けないので星だけ予告という形で示しておきます。あとで書きますきっと。たぶん。まあいつかは。

ケイラス ★★★☆ (気分的にはやや6寄りの7)
アウグスブルグ ★★★ (同7寄りの6)
テクノウィッチ ★★★☆ (ストレートな7)
郵便馬車 ★★★ (ストレートな6)

ちなみに今回の二つはどっちも8寄りの7。「なんとか寄りのなんとか」みたいな表現を使うくらいならもっと使う星のレンジを広げればいいのに、とは自分でも思いました。満点はまだしも9も1も一回も使った事無いし。

# Caylus の 8.4 はまあ Geek ならそんなもんでしょうが、 Thurn und Taxis が 7.6 で Augsburg 1520 が 7.0 で Seeraeuber が 6.6 ですか。ふーん。
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by Taiju_SAWADA | 2006-06-28 23:43 | うわごと

海賊組合 Seeraeuber

[手元には自分の色の海賊チップが五枚並んでいます。それぞれの海賊チップには2とか5とか数字が書かれています。場には30とか9とか大小の数字が書かれた何枚かの客船カードが出ています。手番には、「自分のチップ(が一番上に載ったスタック)を他人のチップ(が一番上に載ったスタック)の上に重ねる」か、「自分のチップが一番上に載ったスタック(単独のチップは禁止)で任意の客船カードを襲う」かの二者択一を行います。スタックをカードの上に載せるとそのカードを取る事ができて数字の分だけ得点になりますが、スタックに含まれている他プレイヤーのチップの数字のぶんだけ、それぞれの他プレイヤーに報酬として得点を支払わないといけません。清算が終わったらスタックはバラします。客船カードが無くなった時点で一番得点の多い人の勝ち。さてどんなゲームでしょう。1996年作品のリメイク。]

正統派の競りゲームというのはKniziaが九十年代前半5年足らずの間に全部の可能性を掘り起こしてしまったかのような感があり、そうするとその後からできることというのはその研究成果を使って重厚なゲーマーズゲームを仕立ててみるか、あるいは非正統的な変態競りゲームに新天地を見るか、ということになります。これは別に悪い事では全くなく、そのおかげで競りという行為に含まれる様々な側面を見たり様々な行為に競り性を見いだす事ができるようになったわけですから。

という前段のもとにこのゲーム。これは正に、一見すると競りに見えない行為に競り性を見いだす類の変態競りゲーム、それもかなりの変態と言ってよろしいかと思います。正直なところルール聞いただけでは(さらに言えば、始まって最初の一二手番を通過するくらいまでは)何のゲームなのか全く解りませんでした。基本的には「一手番回ってまだ最高値だったら落札資格あり」「ビッド対象同時複数」「展開によっては落とそうと思ってたビッド対象が先に落とされてしまっていて涙をのむ事あり(つっても劣化した商品を無理矢理買わされることは殆どないんで一安心とは言えます)」という(あれどっかで聞いた事あるぞっつうか作った事ある気がする)内容で、それだけでも十分に変質者気味ではあるんですけど、それ以上に提示の方法が特殊です。

「手元にある自分のチップ(正確には、自分のチップが一番上に載っているスタック)を、他人のチップ(が一番上に載ったスタック)の上に載せる」。これを行うと、スタック内の他人のチップに書かれた数値の総和を、自分がビッドしたことになります。自分も他人もチップの数は有限なので、いつまでも競りが決まらないと、だんだんビッドに使えるチップというかスタックの総和が減っていき、スタックの一本あたりの高さは上がっていって、行動に身動きが取れなくなっていきます。で、しょうがないからどっちかが降りる、と。いまは最初から競りゲームとして説明してるのである程度把握できるかもしれませんが、前情報無しにルールを眺めると何のことだか全く解りません。海賊チップを載せる? 報酬を支払う? はあ?

で、ゲームの途中で理解できる瞬間があって、その後で改めて眺めると、いろいろと気の利いたルールだなー、と感心することになります。どちらかというと競りゲームにおいてはその勘所を競り対象物のプライシングおよびまたはプライス操作に置くのが多数派だと思いますが、このゲームではそっちは最初から割と明瞭になっていて(いくらかプライシング要素もあることはありますが)、要点は(これまでの説明でわかるように)ビッドの制限となっています。制限といってもかけかたはいろいろありますが、このゲームで重要なのは「ビッドの履歴」です。具体的なルールとしては「競りに勝ったら、負けた他人に、その他人が積んでいたチップ分の報酬を支払う」というところ。

同時に複数の客船(競り対象物)が存在していてそれぞれの客船の価値は異なっているので、どのスタックへのビッドがどの対象物へのビッドを意味する事になるのか、だんだんと何となく決まっていきます。高いスタックは高い客船へ、ということですね(最初から決まっている訳じゃなく、最後まで決めずに通せる訳でもないというのが素敵なところ)。そしてさっきのルールのために、何となくスタックと対象客船との関係が決まりだした頃には、それまでにどのスタックに(ということはどの客船にということでもあります)ビッドを出していたかによって、その後のビッドの有利不利があっさりと決まってしまっているのです。要はオーバービッドを食らえば食らうほど(あるいは、オーバービッドをかければかけるほど)そのスタックにおいて有利になる。でも「そのスタック」が「どの対象物」を指差した競りなのかは、いざ有利不利が決まってからじゃないとクリアにならない。じゃあどうするの? 当然それは予測と操作ということになるでしょう。つまりそういうゲームだったのです。

と宣告された瞬間と、その後に続く「確かにそうなってる!」という感嘆。リメイクですがこれがSdJでも僕は何の文句もありません。

Seeraeuber
by Stefan Dorra
(ASS, 1996 as Safeknacker)
(Queen Games, 2006)
★★★☆
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by Taiju_SAWADA | 2006-06-28 23:34 | 感想・紹介

オイそれは俺の魚だぜ Hey! That's My Fish!

[ヘクスタイルが六十枚くらい。それぞれのタイルには魚が一匹から三匹まで書かれています。これを適当にくっつけてマップにして、各自自分のペンギン駒を置いてゲームスタート。手番には、自分のペンギンを直線で動かせるところまで(マップのへりとかほかの駒にぶつかる直前まで)動かしてから、もといた場所のタイルを取り去り、これに書かれた魚を自分の得点とします。全員動けなくなったらおしまい、得点の多い人の勝ち。2003年の「Pingvinas」のリメイク。]

「テーマ的にもシステム的にもどうしたってNanuuk(G.Cornett / Bambus, 1998)を思い起こさざるを得ないつくりですが、しかしこっちのが数段洗練されてます」という書き出しを考えた後で作者とメーカー確認したらCornettでBambusじゃないすか共作だけど。そーかそーか諦めきれなかったんだねあのシステム(とテーマ)を。俺もあれは何か惜しいと思ってた。

といってもNanuuk自体マイナーなゲームなんで概要をおさらいしておきましょう。ハンターが北極でヘクスマップに散らばったなんやかやの獲物を取得しつつおうちにかえる、というゲームで、ハンターが一歩あるくごとに、元いたマスにつながる通路の一部が遮断されます、というのがゲームのポイント。すごーく似てるでしょ。Nanuukが駄目なのは悪い意味で地味だってことで、ハンターはいっぺんに一歩しか動けないし通路の遮断も徐々にしか行われないしってんで、展望の開け方がとにかくもっさりしてるんです。遊んでるうちにあーなんとなくこーゆー結末を迎えそうですねー、でだんだん輪郭がはっきりしてきて、10分後にはあーやっぱりそーなりましたかー。と。

このゲームではその問題にはっきりとした反省がみえていて、具体的にはプレイヤー駒は直線で遮蔽物に当たるまで自動で進みますし、駒の数も一人複数個持ち、さらに大きな点として、移動が行われたら元いたマスは直ちに全面的に移動禁止になります。このルールが何を意味しているのかというと、これは偏に一手番ごとにかなりドラスティックに局面が変わるということであって、ということはたった今行ったアクションの正否が、早ければ次の手番、遅くともその次の手番には致命的な結果となって現れます(逆に言うと、二手番かかって致命的な結果にならなかったのであれば、問題はなかったものと見なせます)。何をやったか覚えているうちに結果が出るというのが重要なところで、これが空気の茫洋を防いでいます。

あと副次的な効果として、手読みがかなり難しくなっています。一手番くらいはみんな読みますが、二手番読むのはかなりの努力が必要で(しかも無駄になることも多く)、それ以上になると完全に無駄な努力という。これは前段の行動→結果のレスポンスタイムと絶妙にマッチしていて、つまり二手番ぎりぎり読めるかなやっぱ無理かなというあたりの行為を要求していて結果も二手番先ですから、これはちょうど自分の読み(をやったとして、ですが)との答え合わせが常にできることになります。そしてこの面倒な手読みをさぼることもできて、その場合でも半分くらいは問題なく通り、といっていつもさぼっていると必ずどこかでどうしようもない結果に陥る事になります。

そしてうっかりどうしようもない結果に陥った場合の処理なんですが、ほぼそのまま終了します。というのは、ゲーム時間がとにかく短いんですね。なんかやらかしたら即負け内定、で3分後から5分後には正式にゲームセット。この残酷かつ後を引かない爽やかなテンポがとても効いていて、これがあるがために「油断して歩いていたらいきなり死亡」という恐ろしいゲームデザインが平気で許されている訳です。


知恵熱風にも気楽にも遊べる軽量級の傑作。ぜひどうぞ。

Hey! That's My Fish!
by Guenter Cornett and Alvydas Jakeliunas
(Bambus, 2003 as Pingvinas)
(Phalanx, 2005)
★★★☆

※メーカーのスペル間違ってたので修正しました恥ずかしー。あと実はルールも違うという説が濃厚というか少なくともBambusに載ってる英文見る限りでは間違ってる。「直線でぶつかるところまで自動」じゃなくて「直線でぶつかるところまで任意」ですね。ということで上記レビューは取り消しになる可能性が高いです。
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by Taiju_SAWADA | 2006-06-28 23:33 | 感想・紹介

ボードゲームの市場 (再掲:初出JAGAMAGA2006年3月号)

 ボードゲームには健全な市場が無いのがよくないと思うのです。

 例えばカタン島で小さい家を五つ建て切ったけど六つ目を立てたいと。こんな時は先進国なら市場から調達という発想になるのですが、かの島にはプレイヤーが数人しかいないのでまともな市場原理は期待できず、というかそもそも国の規制で家は売買できないことになってます。

 ならばグローバリゼーションの波に乗ってレッツ国際闇貿易ってことで隣のモノポリー卓のプレイヤーを突っついてホテルを売ってもらうことにするです。しかしここで障壁になるのがまたしても為替市場の不在。お願い小麦と鉄と以下略を出すんでその赤いプラスチックの家を分けてと申し出ても返ってくる答はうるせえドル持って来い。

 かように市場の不備は勝利への道における深刻な障害となるわけですけども、逆に言えばこれは国家が旗振り役となって新規商品の市場を立ち上げ新たな王道を築き上げる絶好の機会ともいえます。駒や札だけ扱うんじゃ新味が薄いんで、存在をアピールするためにもっと変な商品も売りましょう。例えば手番とか座り位置とかイカサマ権とかゲーム中の甘物とか思いつくもの全部。せっかくだし現物だけじゃなく各種の先物とか保険とかいろいろ派生商品もくっつけて素人さんにはお勧めできないリスクヘッジ用市場のできあがり。何のリスクだ。

 もうついでだから勝敗も売場に並べちまいますか。いくらで買います?


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この文章自体はごく個人的な凝りかたをした構成になっていて割と愛着があるんですけど、掲載されてるのを見たら漢字ばっかりで強烈な違和感が。読んだ人はもっとそうだと思いますごめんなさい。やぱし印刷物って勝手が違うのね、とそのときは思ったんですが実際どうなんでしょうかこのサイト。漢字ばっかで鬱陶しいとか思われてますか? あるいは小理屈うぜえとか。
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by Taiju_SAWADA | 2006-06-08 00:06 | うわごと