重力についていくつか評を頂いていて、まあゲームの内容自体については、既にルールとヴァリアントと(ヴァリアントがルールに入ってなかったのは、その、ごめんなさい)前口上で概ねこちらからご返答すべきこととしては充分足りてるかなと思うわけですが(※)、価格とルール公開について疑義のある方がいらっしゃるようで、この話は割といろんな方向に面白い内容を含んでいる気がするので、記事にしてみようと思います。
(※いまのところ見かけてませんが、もし「あんだけ『テーベの東』を腐しといて全く同じ乖離を起こしてるってのはどーゆーこと?」という感想をお持ちの方がいらしたら、苦笑とともに申し訳ないと謝っておきます。) まずは事実関係から。このゲームの原価率は 67% くらいで、つまるところ原価 3350 円前後となっています。 この 67% という原価率設定が高いか安いかという話になると、同人として見ればやや高く、営利メーカーが自社製品の直売に対して付けるものと見れば安すぎ、営利ショップが他所の製品を売るときの原価として見るなら妥当、というところでしょうか(重力、というか Late Toccobushi Game Club の製品はこの三者いずれの立場もそれぞれ含んでいます)。内容物については、最小限とまでは言えませんが不要なものによる嵩上げはしてない、はず。ここから原価を下げるとなるとみんな大好き Cheapass Games 的手法によりフェルトを外し石を外し秤を外し、ってやってくと箱とルールしか残りませんね。 (追記:原価率の話で「高いか安いか」と書くべきところを「高いか低いか」と書いてしまい、意味が全く逆になってしまっていたので、修正しました) 購入側から見てみましょう。フルサイズのボードゲームが 5000 円という値付け自体は、現状の日本あるいは欧州のデザイナーズゲーム市場を見る限りでは、普通です(欧州では 30 ユーロが多いです)。欧州には商業ときっぱり分かれた同人市場というのはどうやら無いようで、その代わりにみんな大好き(かどうかは疑問がありますが) R&D Games みたいな「同人のようなもの」メーカーがいて、ブツの品質(ゲームの品質、じゃないですよ)としては大メーカーと一緒だったりちょっと劣っていたり思い切り劣っていたりするものを、思い思いの値段で売っているようです。 では重力の値段であるところの 5000 円というのに納得性があるかというとまた別の観点が必要で、というのは普通の(市販の)ボードゲームの場合、メーカーにとっての原価と、同じものを一個だけユーザが自作した場合の原価には大きな差があり、この量産効果の部分がメーカーの大きな存在意義となります。他所の製品を挙げるとあれなので Defenders of ClayArt を例にとると、あれの原価率は当然のように 50% を下回ってますが(それでも正直原価高すぎて困ってはいるわけですが)、あれと同じものを一つだけ作ろうとして 2500 円で済むということは、まずありません。 5000 円で作るのも難しいでしょう。しかしこの理屈は重力については殆ど成立しません。一箇所だけ量産効果のある箇所(題字の判子が 2000 円)がありますが、これを除けば誰が作っても 3250 円と工賃です。工賃としての 1750 円が妥当か否かは人によるところでしょう。 ところで、ここまでの文章においては「著作物/作品としてのゲーム」という観点を意図的に外しています。というのは、純粋に作品としてゲームを捉えると、価格設定は別段いくらであっても構わないことになるからです。ただの石にルールを付属させただけで数万円しても別にいい。というよりもこの場合、製品の量が限られているのであれば、値段はオークションで設定するのが妥当です。「アイデアに対して金を払う」という言葉を聞くことが時折ありますが、その言葉の含意がここにあります。そしてこの場合、アイデアという無形のものに対して金銭の遣り取りが発生していることになるので、その無形のものの取り扱いについては注意が必要となります。ルールの公開の是非についての議論というのは、基本的にはこの発想から来ているものと考えてよいでしょう。 私はこの発想を全く信用していません。 これについては B2FGames LLC では別の意見があるはずですが(というか B2FGames はお客様を試すようなことをわざわざしたがる嫌なメーカーなので、そのうち『ただの石にルールを付属させただけで数万円』というようなものを本当に作るかもしれません)、 Late Toccobushi Game Club の製品は一貫して、金銭の遣り取りは有形のモノの流通に対して行われる、という前提のもとに作られています。この前提がどこに現れているかというと、 Late Toccobushi Game Club の出版物は五点全て(*)、ルールの公開が、遅くとも出版物の販売直後には行われています。 (*この「全て」には、 Reiner Knizia によるルール集の和訳である「古代ローマの新しいゲーム」が含まれることを特記しておきます。実は最初は書籍そのもののデータをPDFにして無料で丸上げするという計画だったんですが、それはさすがに Knizia に断られました。) 問えば口では皆さん「この素晴らしいルールに対して金銭を支払っている」と答えるのですが、そして私もそう答えるのですが、結局のところ我々が関わっているのは悲しいくらいファインアートとは異なる世界なので、どれほどの名作であっても、コンポーネントと価格が釣り合っていなければ皆さん「高い」と言うわけです。私も言います。ですんで Late Toccobushi Game Club のゲームの価格設定は、あくまで工賃と相場という考え方に基づいて行われ、ルールはそれ単独であればただの文章に過ぎないということで無料で提供されています。 (しつこいようですが B2FGames LLC は別です。『くいずです』については著作者である私に6%の印税が支払われており、 さて、ここまでは Late Toccobushi Game Club の話だったわけですが。このドライな割り切りというのはドイツボードゲーム業界全体が持っている特徴であり美質である、と私は考えています。 他の著作権絡みの業界を覗いてみると、ポピュラー音楽業界なんかが正に典型で、情報とメディアの分離が可能になり、そして根源的価値がどうも情報の側にあるんじゃないか、ということになってきた今になって業界全体がうろたえています。消費者は「メーカーなんざ死んじゃえ」とか平気で言うし(私も言いますが)、場合によってはミュージシャンも同じことを言うし、でも別に消費者はミュージシャンに対して直接「この素晴らしい音楽に対して金銭を支払」うための何かを真剣に考えているわけでもなく、メーカーの側もミュージシャンの恨みを買う程度には粗雑な対応をどうもしているらしい。なんかまあ大変ですねという感じではあります。 これと比べると、そもそもボードゲームというのは情報とメディアが、ルールとコンポーネントとして最初からきっぱり分かれています。そして別にルールを眺めるだけでは何も嬉しいことが無い。構造自体がメーカーにとってわかりやすい形になってるのですね。六十年代米国や七十年代英国のメーカーが態度を明確にしていたかどうかは定かではありませんが、九十年代ドイツのメーカーは www の大衆化と殆ど同時と言っていい素早さで腹を決めました。アップロードされる英訳に対して黙認ないしは明示的な許可を与え、また後には自らも英訳を公開するようになります。 また、これは本来の意図とか Costikyan の愚痴とかを考えると微妙なこともありますが、ゲームデザイナーに対してあくまで 6% の印税とアドバンスを払うだけ、という冷たい態度を貫いたことも、今となっては有利に働きました。要はルールには印税分の価値しか無く、故にゲームデザインを生業とすることは殆ど不可能である、作家とは職業ではない、ということが明確になったのです。この観点ではゲームのルール自体では無く文章にしか著作権が働かない、という例のあれも効いているのでしょう。ゲームデザインが職業とならないことによる利点は二つあり、ひとつは作品が締め切りに制約されなくなるということですが、もうひとつ挙げられるのは、作家が著作に対して経済的に依存するあまり醜悪な執着を見せることが無くなるという点です。これも説明よりは他の著作権業界との対比を例示するほうがわかりやすい話ですが... 例示するまでも無いですかね。対してデメリットは作品に対して金銭コストをかけられなくなることですが、幸いにもボードゲームのルールは元々たいして金銭コストのかかるものではありませんでした。 結果として、情報は金銭的価値を持たないかわりに文化的価値を持ち、メディアは情報の文化的価値を金銭的価値に変換する役割を持つという、他所の泥沼を見るに付け奇跡としか思えないほどの理想的な分業が実現されます。見た目にはびっと性の欠片も無いデザイナーズボードゲームの世界が、ときに依存が感じられるほど www と相性のよい側面を見せるのは、この分業がなせるものです。 最後に Late Toccobushi Game Club に話を戻すと、少なくとも私は www の上の情報に相当な助けを受けてきたので、製品販売においてもなるべく矛盾しないような態度を取りたいし、もし可能ならば購入していただける方ともその部分の価値観については共有できると嬉しいな、と思うわけです。 そして無論、ルールが公開されている以上、批判としての不買行為はいつでも可能です。 #
by Taiju_SAWADA
| 2008-06-13 09:51
| うわごと
微温的な世界にはそれゆえの良さというものが当然あって、というかそれは基本的には概ね良いことであって、何よりも何となく楽しいような気分で居続けられる幸せというのを噛み締めるように味わうべきではあるのだが、しかしその温度に対する強制が発生して身動きが取れなくなるというデメリットも、残念ながら、存在する。
例えば批判を受けた時の態度の問題で、そこで単に萎縮してしまうと、それは個人の問題に留まらずコミュニティの萎縮に繋がることになるので、それに対する予防として「萎縮させるような批判を行うことに対する萎縮」という、しょうもない空気の形成が行われることになる。 従って、コミュニティに対して僅かであっても責任を受けようとするのであれば、批判という「行為」自体に対して単に萎縮してしまうという態度は捨てる必要がある。それがどれほど難しいことであっても。 行為ではなく内容を。その内容が的確なものであれば三日鬱ぎ込んだ後に感謝して前に進めば良く、当を得ないかそもそも内容の無いものであれば、馬鹿が馬鹿を晒すことで恥をかくのはその馬鹿であって私ではない、と蔑んでやらなければならない。とりわけ重要なのは後者のほうで、その後で親切にも啓蒙を加えてやるか鼻で嗤って終わりにするかは自由としても、このようなものに対しては鬱ぎ込むことすら避けるべきだ。それは理不尽を受け入れることであり、強く言えばコミュニティに徒為すことでもある。 無論ここには最初に触れたようにトレードオフがあるので、最終的に天秤をどちらに傾けるかは各自の判断による。しかし天秤のもう片方が存在するという事実そのものにまで目を背けるなら、その先にあるのは腐敗だけだ。 #
by Taiju_SAWADA
| 2008-05-26 02:39
| うわごと
お問い合わせがあったので、 B2FGames の人に聞いてみました。
まず事前の予約ができるかどうかということについてですが、数が数なので事前の予約は受け付けられないとのことです。 ルール自体は 20 より多く刷って持っていって、本体が捌けたらご希望の方にルールを配るみたいなことはするようなので、それを見て浅草から渋谷の東急ハンズに移動すれば普通に自作が可能です。きぎょうひみつですが自作すると定価よりもだいぶ安く一式揃います。これは何故かというと例えばさわださんが東急ハンズにて石 22kg を購入後運搬中に思い切り腰をゆわせた恨みに絡んだ代金といったものが価格に含まれているからです。 で(たとえば遠方からいらしていて自宅に戻ると近くにそういうブツが揃いそうな店が無いなどの理由により)自作は是が非でも避けたいという方が当日のゲームマーケット会場ブースにいらっしゃったら、 B2FGames の店の人が状況を見ながら場合によってはその場で予約(つまり、後日生産して配送するということの予約)を受け付けるかもしれない、らしいです。「場合によっては」という微妙な条件が付くのは、そもそもぼくの生産能力には明らかな限界があるので(ほら腰が)予約がいっぱい、といっても2ダースとかそういうオーダーですが、来ちゃうと対応できないこと、あと当日のブースが主商品であるところの「ディフェンダーズ・オブ・クレイアート(※)」の絡みで殺気立ってたりすると予約を受け付けたりするような心の余裕がなくなってるかも、とかそういう事情によります( B2FGames およびクレイアートに愛の手を)。 ※「造形家倶楽部」のリメイク。ルールを一部かわいらしい感じに変更しました。コンポーネントはだいぶ豪華になってるはずです。なってるはずだけどなあ。というのはまだ現物見てないのです。ちなみに豪華にはなりましたが構成そのものは変わってないので元のルールで遊ぶこともできます。値段は5000円前後の模様。 B2FGames のサイトでは 4800円に落ち着きそうとか言ってましたがどうなることでしょう。なんか「英語マニュアルの値段がー」とか呻いてましたよ。 追記 B2FGames 側でも方針が公表されたみたいですね。どれどれ。ふむふむ。きゃあ露骨ー。やっぱクレイアートが売れないとお正月のお餅が買えない人は違うわー。ところで昨日からクレイアートに関して他人事みたいに書いてますが言うまでもなくこれは私がルール書いたゲームなので、当然手にとって貰えると大変嬉しいわけです。 あと昨日から "B2FGamesが" みたいな感じで、余所の団体であるかのように書いてますが、これは実際わたくしから見た場合ある意味で余所の団体ではあります。具体的に言うとわたくしは当日、会場のどこかには一日中おりますが B2FGames LLC. のブースにはいません。ご用のある方は予めご了承下さい。 追記2 (2008/4/29) ルール公開しました。 http://b2fgames.com/filemgmt/index.php?id=84 #
by Taiju_SAWADA
| 2008-04-22 02:01
| 創作関連
えーと、ゲームマーケット 2008 (2008/4/27) において「重力の儀」というゲームを出展します。たぶん B2FGames LLC. に並んでるはず。 20 部しか作れなかったので(石が重いのですー。既に重力で箱が潰れてるのですー。これ以上は勘弁してくださいー)もしかすると「ちょっと欲しかったけど目の前で売り切れましたイェイ」みたいな方が出てくるかも。そうした方がいらっしゃったら、たぶんそのうちコンポーネントとかルールとか全公開するんで自作をお願いするという方向でひとつ。「同人ゲームに五千円も出せるか馬ぁ鹿」な人も自作すればいいんじゃないかしら。つうか正直自作の人はもっと胸を張るべきだと思います。何も我々まで書籍とか音楽の業界の轍を踏むこたないのですよ。折角まだ余計な泥が付いてない状態なんだし。
何の話でしたっけ。そうそう重力の儀。ここ数日で変な文章を三つほど載せましたが、これはフレーバーテキストの代わりだと思ってください。このゲームはルールを一頁にまとめる為にフレーバーテキストを削っちゃったのです。お好みのものを採用していただきたい。言うまでも無いとは思うんですけどフレーバーテキストってことで全部架空の設定ですんで宜しく。 どんなゲームかと申しますと、フレーバーテキストでも少し触れてますが、手頃な石を競りで手に入れて重さの順に並べるゲームです。ゲームのポイントは、しすてむてきには「石を競り落とすためのお金も石」というところで、石の重さ=金銭的価値は量ってみないとわかんないので、つまりビッドをかけた段階では自分のビッドの正確なところは不明ってことになるわけですね。オークションゲームというのは「競りの対象物のプライシングに関するゲーム」と「ビッド自体の技術(プライシング通りにビッドする技術)に関するゲーム」の二つにざっくり分けることができて、でもって恐らくは9:1以上の割合で前者が多いんですけど(ということはこの分類には何の意味もないことに)、このゲームは後者のスタイルをこれ以上なく直接的に表現したものになっています。自分のビッドの数値が「文字通り」解らないのですから。 でも実のところ、ゲーム全体としてはその部分に寄せた作りにはしていません。そこに焦点を当てた奇妙な競りゲームも作ってみたいところではあります。しかし今回は止めにしました。極論すれば競りで完全に失敗してもなんとかなるようにしてます。何をしたかったのかというと、んーと、偽伝統ゲームみたいな。石!秤!毛氈!儀式!作法!以上! 的コンセプト至上主義(あー、まだ呆れてブラウザ閉じずに残っていらっしゃいますか?)。ゲーム中どの場面を切り取っても誰かしらが石を持ち上げては首を捻りつつ秤か毛氈の上に置いているという。元々今回は私とは別の原案者からコンセプトを貰うところから企画が始まってるので、なるべくそこを強調したかったのです。 目指したのは作法と言われる物の戯画化なので、もし重々しい顔つきで石を拾う度に何と馬鹿馬鹿しい遊びだろうかと感じて頂けたなら、作者は大変嬉しがります。そういう意味では三つ並べたフレーバーテキストのうち本筋に当たる物は最初の国分寺秤儀保存会だと言えるかもしれません。(好き嫌いで言えば気に入ってるのは二番目のハビタ。天空の城は素面で書けた俺けっこう偉いと思った) まああれです、作者による縁起ってもゲーム出した後は一人のユーザによる論評でしかないのであって、ここで書いた文章みたいなのはどうでもいいことなのです。何か眼に止まる機会がありましたら。もし宜しかったら遊んでみて頂ければ。作者として本当に言うべきことはそれだけです。 *** 追記 2008/4/29 ルール公開しました。 http://b2fgames.com/filemgmt/index.php?id=84 #
by Taiju_SAWADA
| 2008-04-21 00:20
| 創作関連
東京都立川市。かつてここに立川飛行場があった。そして今も横田基地がある。
横田基地は米軍の極東における主要兵站基地であるが、それ以外にもう一つの使命を持つ。それはかつての日本軍がここ立川に飛行場と航空産業を集中させた理由と全く等しいものであり、つまり天空の城タチカワの発見である。 立川市にはいくつか土地に伝わる伝承がある。伝承というものはどこの土地にでもあるものではあるが、立川市の伝承は日本の他の地域に伝わる物とは毛色が大きく異なる。その内容は日本(あるいは中韓)の民話とも、西洋の伝説とも異なり、民間伝承またはそれに由来する物語の中で最も共通性が高いのはインドの「ラーマーヤナ」だが、より近しい印象を与えるのはむしろ「海底二万里」や「ガリバー旅行記」といった創作である。 伝承においては、彼らの祖先は空中に浮かぶ城「タチカワ」に住むタチカワ人であるとされる。殆どの市民はこのような空中の城の存在を真に受け取らないが、しかしこの伝承はいくつか無視できない事項を含んでいる。その中でも最も重大なものとして、「飛空石」が挙げられる。立川市には、地層から想定されるものとは全く異なる種類の小石が敷き詰められた不可思議な土地がいくつも存在するのである。この石は世界中のどの石とも組成が異なるものであり、現在は産業的な価値が無いために商業的には放置されているが、研究者の間では「立川石」としてつとに知られている。 無論、表だって空中に浮かぶ城の存在を論ずる者などいない。「タチカワ人」研究にしても精々がインドとの独自の交易ルートについての調査があるくらいのものである。しかしそれでも、この石がそもそも何であるのかが全く解明されていないのは事実であって、また少々陰謀論めいた話にはなるが、日本軍にせよ米軍にせよ、この地に対して不自然なまでの拘りを持っているのも確かなのだ。 *** 最後に、立川市の子供達の間で親しまれている遊戯(我々はこの遊びを「重力の儀」と呼んでいる)を紹介しよう。伝承の一つにある「タチカワ人の王家の末裔である少女が瓦礫の中から飛空石を見つけ出し、これを不思議な作法で操ることにより天空の城タチカワに帰還する」という一節から取られた遊戯で、少女が石を「作動させる」際に用いた手順を模したものである。伝承では、少女が並べ終えた瞬間に石は閃光を発し、タチカワへの道を指し示したのだと云う。 #
by Taiju_SAWADA
| 2008-04-21 00:19
| 創作関連
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