微温的な世界にはそれゆえの良さというものが当然あって、というかそれは基本的には概ね良いことであって、何よりも何となく楽しいような気分で居続けられる幸せというのを噛み締めるように味わうべきではあるのだが、しかしその温度に対する強制が発生して身動きが取れなくなるというデメリットも、残念ながら、存在する。
例えば批判を受けた時の態度の問題で、そこで単に萎縮してしまうと、それは個人の問題に留まらずコミュニティの萎縮に繋がることになるので、それに対する予防として「萎縮させるような批判を行うことに対する萎縮」という、しょうもない空気の形成が行われることになる。 従って、コミュニティに対して僅かであっても責任を受けようとするのであれば、批判という「行為」自体に対して単に萎縮してしまうという態度は捨てる必要がある。それがどれほど難しいことであっても。 行為ではなく内容を。その内容が的確なものであれば三日鬱ぎ込んだ後に感謝して前に進めば良く、当を得ないかそもそも内容の無いものであれば、馬鹿が馬鹿を晒すことで恥をかくのはその馬鹿であって私ではない、と蔑んでやらなければならない。とりわけ重要なのは後者のほうで、その後で親切にも啓蒙を加えてやるか鼻で嗤って終わりにするかは自由としても、このようなものに対しては鬱ぎ込むことすら避けるべきだ。それは理不尽を受け入れることであり、強く言えばコミュニティに徒為すことでもある。 無論ここには最初に触れたようにトレードオフがあるので、最終的に天秤をどちらに傾けるかは各自の判断による。しかし天秤のもう片方が存在するという事実そのものにまで目を背けるなら、その先にあるのは腐敗だけだ。
by Taiju_SAWADA
| 2008-05-26 02:39
| うわごと
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